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もういちどオーディオ 案内人舟木文宏
Refino&Anhelo 注目のシステム紹介
Refino&Anhelo 注目のシステム紹介
「試聴スペースの主役をクローズアップ」21 1階中央レジカウンター前スペースのワイ・ビー・エー
CD PLAYER CD 3 SIGMA/P 価格 892,500円(税込)
STEREO PREAMPLIFIER PASSION 400 PRE LINE 価格 1,050,000円(税込)
STEREO POWER AMPLIFIER PASSION 400 POWER  価格 1,155,000円(税込)
フランスらしい明晰性を具現したオーディオ製品
 日本に紹介されている海外製品の中で、フランス製のものは米英製に比べ数はあまり多くないが、どの製品もなかなか個性的な再現力をもっている。ところで、日本で一般的にいわれるフランス的なものと、実際のフランス製品とは少しイメージが違うようだ。日本では、たとえばフランス語は柔らかな響きの美しい言葉、ファッション製品は繊細なお洒落感覚に富んだもの、などといわれるように、「見かけの美しさや柔らかな雰囲気=フランス的」と思われている傾向が強い。しかし、真のフランスの個性を示す言葉に「クラルテ(clarte)」があるように、フランスの個性の第一は「明快さ」である。柔和なイメージよりもむしろ「質実剛健」に近いのである。フランス語も滑らかさより、本来はその明晰さ、それを裏付ける力強い音調が特徴なのだ。
ユニークなフィンランド製スピーカー「ペナウディオ(PENAUDIO)」に接続されたYBA
 オーディオ製品も同じ傾向にある。フォーカル社のスピーカー「JMラボ」(輸入元:ノア)も、その姿は華やかな軽快さより、むしろ無骨と呼びたくなるほど、剛性の高い力強い形で明快な表現力を求めたものだ。ワイ・ビー・エー(YBA)の製品もまったく同じ傾向にあり、同社のオーディオの理想を実現するための、さまざまなノウハウがその形に凝縮されたような、堅固なイメージをもった姿をしている。
 もちろん、その仕上げには独特のセンスが光っていて、鈍重な印象はまったくない。明快で颯爽とした再現力を生み出すその形には、背筋をぴんと伸ばして足早に歩いていく、信念に満ちた美しい女性の後姿に通じるような、凛然とした美しさが感じられる。
 YBA製品は1986年パリ郊外に設立されたフロックスエレクトロニクス社(Phlox Electronique)のブランドである。YBAは設計者、イブ・ベルナール・アンドレ(Yves-Bernard Andre)の頭文字から名づけられた。YBAの設計ポリシーは「Simpliment Musical」だという。無駄を可能な限りなくしたシンプルな構造と回路によって音楽を再現するという意味だ。そのシンプルな回路は「誤差率の少ないオリジナルパーツ」を使用することで得られている、と同社はいう。
 大量生産とは程遠い高級オーディオ機器の製造で、オリジナルな部品を投入することは、経営的には極めて難しいことだ。それに敢えて挑戦するところに、クラルテを求める一徹なフランス精神が発揮されているのだろう。部品というと、抵抗やコンデンサーを思い浮かべるが、YBAがいう「パーツ」にはシャーシやパネル、ボンネット、ビスまでを含んでいる。これらの電気部品ではないパーツでは、まず堅牢さや耐久性が求められるのが通常だ。YBA製品には非磁性体の研磨ステンレスかアルミ材が使用されているが、これはまず回路の動作の誤差をなくして音の明瞭さ得るために非磁性体が選択され、その結果として堅牢性と耐久性も得られた、という順で思考されている。
オリジナルパーツを使用したシンプルな回路がもたらす、明瞭な再現力
アナログプレーヤーとほぼ同じ感覚で操作するCDプレーヤー
「CD 3 SIGMA/P」
 1階中央レジカウンター前のスペースに設置されているYBAは、現在「ペナウディオ(PENAUDIO)」というフィンランドのスピーカー、カリスマ+キャラ・コンプリートシステムに接続されている。写真でご覧のように非常にユニークな製品だ。これは近々あらためて紹介することにしたい。
 CDプレーヤーの「CD 3 SIGMA/P」は、CLASSIC Series[SIGMA]の最高位にあるプレーヤー。このシリーズ内のプリメインアンプ「YBA INTEGRE LDT SIGMA」と組み合わされるのが一般的かもしれないが、レフィーノ&アネーロでは、上級クラスのPASSION Seriesのセパレートアンプを組み合わせて、より高い再現力を得ている。接続されるスピーカーにもよるのだが、オーディオではこのように、予算が許されるなら出来るだけ上級のアンプと組み合わせた方が、好結果が得られる。
 ベルナール・アンドレがCDプレーヤーに求めたものの原点は「アナログプレーヤーの感覚で使えるCDプレーヤー」であった。この方針を外観デザインと操作性で追求した結果が写真でおわかりのように、「手で扉を開いてCDをいれ、スタビライザーを載せる」というアナログプレーヤーと同じ動作でディスクをセットする方法だ。これは単にうわべの類似ではなく、ディスク回転の安定性向上、サーボ量の減少というメリットによって、音のよさにつながっている。もちろん、簡単で即物的なデジタルプレーヤーの操作を、わざわざ煩雑なものにすることで、儀式性を高めて「いい音楽をいい音で聴くという」行為を日常生活とは別次元のものに昇華するという意味もこめられている。
 もう一点、注目すべきオーディオ技術は、赤色レーザーがデーター読み取りをする時に、ブルーダイオードの波長390nmの光を加えるという手法である。これは光学的なランダムノイズを加えて、信号読み取り精度を高める技術で、詳細はホームページを参照していただきたいが、D/A変換工程にディザ信号を加える手法に似たものと考えればわかりやすい。
 さらに、電源トランスが外部にあるセパレート電源になっていることも、ていねいな設計の表われである。

 アンプはPASSION Seriesの製品で、上位機種「PASSION 600 PRE LINE」「PASSION 600 POWER」次ぐ位置にあるモデルだ。YBAのアンプはレギュラーサイズでありながら、あまり大きさを感じさせないのが外観上の特徴だ。技術的な面では、α(アルファ)動作と呼ばれる、温度上昇を一定で抑えて低温動作をするオリジナル・パワートランジスターが使われていることである。これによって、電源は常にクラスAで働き、熱損失なしでクラスAの利点を得ている。最大出力時でもシャーシ温度は40℃以下の低温を維持している。パワーアンプは餅が焼けるぐらいに熱くなる方がいい、という考え方もあるが、必要以上の発熱は回路に負担をかけるし、エネルギーの無駄遣いでもある。YBAのアンプがこの温度抑制で効果をあげていることは、注目に値する。
 再現される音は、明瞭さを保ちながら柔軟で、美しい響きをともなっている。激しい部分では強烈なイメージをしっかりと再現し、小音量の穏やかな部分では、一音一音がノイズに埋もれることなく存在を主張しながら、美しさを失わない。この組み合わせは十畳間前後の部屋でも十分な再現性が得られるだろう。
プリアンプ「PASSION 400 PRE LINE」のフロントパネル

プリアンプ「PASSION 400 PRE LINE」のリアパネル

シンプルさを象徴する簡潔なパワーアンプ「PASSION 400 POWER」のパネルフェイス

パワーアンプ「PASSION 400 POWER」のリアパネル


仕様

<CD 3 SIGMA/P(YBA CLASSIC Series[SIGMA])>

 再生ソフト:CD/CDR/CD-RW
 外形寸法:430(W)×76(H)×360(D)mm
 重量:7kg


製品の詳細は:アポロン ホームページ

仕様

<PASSION 400 PRE LINE>

 入力:6
 出力:3
 周波数特性:5Hz〜600kHz(±0.15dB)
 S/N比:100dB以上
 外形寸法:430(W)×110(H)×375(D)mm
 重量:7kg

<PASSION 400 POWER>

 出力:150W+150W(8Ω)/200W+200W(4Ω)
 S/N比:100dB以上
 外形寸法:430(W)×165(H)×400(D)mm
 重量:15.6kg


製品の詳細は:アポロン ホームページ
スピーカー「PENAUDIOカリスマ+キャラ・コンプリートシステム」の詳細は:
シーエスフィールド ホームページ

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