旧石器時代にバブルがあったかどうかは別として、旧白滝村を流れる湧別川沿いの地域は、黒曜石の一大供給地であり、優れた石器づくりの職人集団がいた生産基地だったのではないかと考えられる。石材の採取・運搬・石器制作・移出を分業しながらおこなっていたようだ。
白滝産の黒曜石は北海道各地や東北地方の遺跡だけではなく、サハリンや遠くシベリア大陸の遺跡からも出土している。海を渡り、山河を越えて千キロもの旅をしたのである。先史の人たちがどのようにして黒曜石を運び出したのかは定かではないが、“黒曜石ロード”ともいうべきネットワークによって結ばれ、人の手によって運ばれていったのだ。そして、そこからもっと遠く。白滝産の黒曜石は最古の狩人たちの魂と共に旅を続けていったに違いない。
「川おやじは、今夜もひとり言」今回をもちまして、ひとまず終了となります。全23話にお付き合いをいただきました皆様、誠にありがとうございました。 |