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もういちど川遊び
写真佐藤雅彦さん 川おやじは、今夜もひとり言
006 草レースのすすめ「メモコン」
平成元年、北海道で「はまなす国体」と名づけられた国民体育大会が開催された。全道各地で様々な競技がおこなわれたが、カヌーのスラローム競技とレーシング競技が南富良野町を流れる空知川流域で開催されることとなった。

遠くは沖縄県からもこのカヌースラローム競技に選手を送り込んできたが、沖縄ではスラロームの練習に適した流れの川が無いので、選手達は潮の満ち引きの時に珊瑚礁のリーフにできる潮の流れを使って練習をしてきたという。そして、この大会で初めて北海道を訪れた選手達を驚かせたのは、激しく流れるテクニカルな落合(おちあい)の競技コースではなく、川の水の冷たさだった。
「間違っても沈脱して泳ぐことだけは避けたい…」真剣に生命の危険を感じたそうだ。
パワフルでテクニカルな落合の国体スラロームコース
大会前日、真剣にゲートトレーニングをする「カヌーおやじ」 「はまなす国体」開催を期に、『カヌーのまち』をアピールする南富良野町では、国体開催記念とカヌー技術の向上を目的として「はまなす国体メモリアルコンペティションカヌー競技会」、通称「メモコン」を競技会場だった落合で開催することになり、05年の大会で16回目を迎えた。シーズンを締めくくるスラロームレースとして毎年参加している常連も多い。ちなみに、僕もその一人だ。

カヌースラローム競技とは単純に漕ぎ下るスピードを競うものではなく、流れの中にセットされたゲートを通過しながらゴールを目指す競技だ。スキーのスラローム競技にも似ているが少々違う点がある。通過するゲートには2種類あり、緑色のポール(ダウンゲート)は川の上流側から通過し、赤色のポール(アップゲート)は逆に川の下流側から上流へと通過しなければならない。通過する際にゲートポールに触ってしまうと2秒、ゲートを不通過してしまうと50秒のペナルティが与えられる。ゴールタイムにペナルティが加算されたトータルタイムで争う競技なのだ。
この大会が始まった当初、参加者のほとんどがスラローム経験など無く、お世辞にも競技会と呼べる程のレベルではなかった。僕にとってもこの落合国体コースを下るのは度胸試しみたいなもので、セットされたゲートを通過できればラッキー、とにかく爆沈の嵐で、レスキュー隊が大忙しで河原を走りまわっていたのを覚えている。それから16年、競技レベルが高い「メモコン」になってきたのは喜ばしいことだが、参加者の平均年齢も比例して高くなってしまったようだ。高齢化で淀んだ草レース界の流れを一新する若いパワーに期待したい。

05年のレースは、カテゴリーが成立した6種目のうち、僕が所属する「三笠カヌークラブ」のメンバーが4種目を制覇しシーズンを締めくくった。
勝利の名誉とともに獲得した、南富良野町特産のジャガイモ、タマネギ、カボチャなど、秋の味覚がぎっしりと詰まったお土産がとてもありがたい。日頃、なにかと肩身の狭い思いをしている「カヌーおやじ」達も、この時ばかりは大手を振って帰宅したに違いない。
「メモコン」の女神はほんの少しのミスも見逃してはくれない 4種目を制覇し、大量のお土産を獲得した「三笠カヌークラブ」のメンバー(2枚の賞状を手に、ご満悦の筆者) シーズン最終戦を終え、秋の味覚を満載して帰る
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