今回の試乗会では、5モデルをテストした。全モデルにジャイアントが独自に開発した『マエストロ』というリア・サスペンション・システムを搭載している。このシステムは、ペダルを漕ぐ力、ブレーキをかけたときの動きに、サスペンションが影響されることなく、常に適正な振動吸収力とトラクション(地面を抑える力)を発揮するというもの。支点の位置、フレームの剛性、ショックアブソーバーの性能などを最適化して、複合的に性能を高めている。
実際に試乗した感想として、ジャンプ後、着地の瞬間の高い振動吸収性だけではなく、低速でカーブを抜けたあとの加速でスムーズなペダリング性能が印象に残った。タイヤの性能もあるとは思うが、つねに地面をしっかりとつかんでいるような感覚があり、安定感も高い。また、このトラクション性能の高さは、荒れた路面で坂を上るときに有利だった。
クロスカントリーモデルのアンセムはスイスイ。下り専門のダウンヒル・レーシング・モデル、グローリーでさえも、少々の上りは降りずにペダルを漕いで上れるほど。今回は、ジャイアントの最新モデルだけを試乗したが、MTBがまた一歩進化したことを実感できた。他社の最新モデルも大いに気になる。
上手なライダーはマシンを選ばないというが、初心者ほどマシンを選ぶべきだ。とくに高性能なリア・サスペンションは、体力と腕の未熟さを確実にカバーしてくれる。手っ取り早くMTBでオフロード・ライディングを楽しみたいなら、ジャイアントの最新モデルは検討する価値があると思う。 |