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小さく畳むために彼らがしたこと
スチール・フレームの素地の色、ロウ(溶接の一種)の跡をそのまま生かしたブロンプトン/M3L。価格は120,750円。日本仕様はパーツが一部異なる
ブロンプトンの歴史は、造園技師をしていたイギリス人のアンドリュー・リッチーが、1975年にオリジナルのアイデアをスケッチしたところからはじまる。増え続ける自動車のため、都市の移動効率が悪化するロンドンで、公害を減らし、しかも快適に移動できる手段がなにかあるはず? とアンドリューは考えた。その結果、導き出した答が、発達した地下鉄網と組み合わせがきく小さな折りたたみ自転車だった。

試作を重ね、金策に走り、初期型を量産したのが88年のこと。現在は年間16000台を生産し、オランダ、ドイツ、USA、日本など16カ国に輸出している。95年には優れた功績をあげた輸出企業としてエリザベス女王より『クイーンズアワード』を受賞している。
業績が伸び始めた95年にエリザベス女王より表彰を受けたときのタテ。
1975年頃の試作車。リアサスペンションを取り外して後輪を前方へ、ハンドル下部とフレーム中央で畳む方式は、最新モデルに踏襲されている デザインも自社で。最近、もっとも予算を使ったのが、ハンドルとフレームをロックするヒンジの部分だという。その分、走行性能が高められた
開発に使われたスモールパーツ。小さなパーツまで自社管理することでパーツメーカーの都合に左右されず高い品質を維持できる ブロンプトンのすごいところは、1200点に及ぶ構成パーツのうち80パーセントの部品を自社専用に設計していること。お金と手間をかけ、妥協のない強度と走行性能を一から作り出しているのだ。それも、フレームに使うパイプのカットから曲げ、溶接、パーツの組み付けまで、塗装とホイールの組み立て以外のほとんどの工程を自社工場内で行なう。組み立ては、オーダー表に従い1台1台パーツを組み込み、担当者がサイン代わりにバーコードの入ったステッカーを貼り、そのオーダーシートが客の手元にまで届くという徹底した管理を行なっている(日本仕様はこのシートを輸入代理店が一括管理している)。
「ブロンプトンは1台として同じものはない。それは手作りだからさ。利益は、品質向上のために使うようにしている。だから、同じように見えても毎年毎年確実に進化しているんだ」
アンドリューは、自信に満ちた表情でそう語った。スチール・フレーム独特のやさしい乗り心地。スポーティーではないが、心地よく移動できる走行性能、なにより、わずか15秒で小型のスーツケースほどに小さく畳める点がすばらしい。趣のあるデザインと、よく走り、畳んで便利な英国製の折りたたみ自転車には、英国人技術者たちの誇りと熱い魂がこめられていた。
表面処理はパウダーコーティングという耐久力の強い方法を使う。ハデなカラーは、おもにオランダに向けた輸出仕様。国によって人気の色が異なる
泥除けやブレーキなど、手間のかかるパーツの取り付けも1台1台丁寧に作業されていた バーコードで管理されたオーダーシート。フレームの色や変速機の種類、オプションなどが書かれている。不都合があれば、すぐに担当者が判明し原因追究できるシステム
(※)  ブロンプトンの問い合わせ
ミズタニ自転車 TEL03-3840-2151
http://www.mizutanibike.co.jp/
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