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山本修二の自転車日記 ママチャリだっていいじゃない。自転車に乗って坂を下れば、ほら気分爽快。ペダルを踏んで前へ前へ。気持ちだけは少年に。自転車に乗って、ジンセイゆるりと楽しみませんか?
第十八話 7月19日更新
日本屈指のリゾートをワンクラス上のレンタル自転車で走る 銀座の先は、すぐ峠。軽井沢おそるべし
期間限定で出没する自転車店が軽井沢にオープンした。そんな噂に飛びつき出かけてみた。メンバーは、おとなりのコーナー「おとなのずる休み」の堀田貴之さんと、「ひろ」こと山本博子さん。初登場のひろの本業はウェブデザイナー。ブルーのロードレーサーと黄色いママチャリを所有し、ときにはヴォーカリストとして都内のライブハウスで唄っちゃうポジティブ姉さんだ。そんなふたりとともに、夏の軽井沢を走ってきた。

自転車は7月2日にオープンしたばかりの『キャノンデール軽井沢』(※1)でお借りした。ここは4月に開店した東京・中目黒店に次ぐ、日本で2軒目のキャノンデール専門店(じつは海外でも、ほかにないらしい)。自転車の世界では自動車と違い、ひとつのブランドが直営店を持つ例は極めて少ない。それだけでも注目に値する。しかも軽井沢店は店を一歩出れば絶好のサイクリング・フィールド。地の利を活かし最新モデルをレンタルしている。料金は6時間で3000円。車種はMTBとロードレーサーを中心に、今後は2人乗りのタンデム車も導入する予定という。
標高1000メートル近くにある軽井沢は、夏でも空気がサラッとしている。避暑地として今も根強い人気を誇る。この気候はサイクリングにも最適
キャノンデール軽井沢で自転車をレンタルするには、規定の料金を払い身分証明書を提出し必要事項を記入するだけ 堀田さんはハンドルがグンと高い位置にあるイージーライダーのような『デイトリッパー』を。ひろは、シンプルなロードレーサー。ボクはMTBと、三人三様のキャラクターに妙に似合った自転車を自らが選び出発した。コースは、前の晩にネットで調べた地図と情報をもとにボクが考えたもの。「リゾートなんで、名所旧跡をゆっくり巡り、美味しいものでも食べられればいいや」、なんて軽い気持ちで組み立てたコースだ。
ボクは、撮影機材をたっぷり背負っていたため、ライディングポジションが楽なMTBにした。峠道で少々後悔……/ひろも、堀田さんも、自分の自転車のように似合っていた。出発直後は、ふたりとも元気いっぱいだったが
離山通りにあるお店を出発し、雲場池から高級別荘街を抜け、旧三笠ホテルへと走った。少々上りはしたが、汗をかくほどでもなく、カラッと乾いた空気が心地よかった。旧三笠ホテルは築100年。国の重要文化財に指定されている明治時代の建造物。中にあるアーチ型の梁や、ゆがんだようにみえるガラス、そして色あせたソファや家具に時の流れを感じた。ここを吹き抜けた100年前の風は、今よりも涼しかったのだろうか? そして、どんな香りがしたのか? そんなことを考えながら古い建物の中をしばし歩いてみた。
旧三笠ホテルの次は、観光客で賑わう旧軽井沢銀座と呼ばれる目抜き通りを抜け、「見晴台」とだけ地図に書かれた場所を目指した。お土産物屋がなくなり、芭蕉の句碑を越え二手橋を渡ると道は森の中へ。徐々に斜度も急になる。出発前、ふたりには、「軽井沢はリゾートなんで上りもほとんどないよ」なんて言ったことを思い出した。えっちらおっちらと上ると道標が。そこには「峠町」という地名と「旧碓氷峠」と行く手を記していた。なんと、その道は旧中仙道。しかも見晴台は難所で知られる碓氷峠にあったのだ。30分以上ペダルを漕ぎ続け、大汗をかいて峠を制覇した。そこには、長野と群馬の県境を記した看板や美しい熊野神社、湧き出る名水などがあった。もちろん、見晴台からみる山並みも美しかった。峠越えは想定外の苦労だったが、予想以上の視覚的ご褒美もあり、なんとかふたりの顔に笑みをみることができた。ホッ。
リゾートといえども、コースの組み立ては標高の記された地形図で確認しないと痛い目にあう。そんなことを身を持って確認した。
旧三笠ホテルの中は、やさしい光が溢れていた。きっと揺れる木々の葉や、吹き抜ける風の心地よさも、このホテルのサービスだったんだろう
軽井沢には、意外なほど小川や湧水が多い。そんな水の流れる風景や音は目や耳にも涼しい/旧碓氷峠を上りきり記念撮影。背景は熊野神社。疲労困憊で、この階段を上ろうとは誰も言い出さなかった/見晴台からみた景色。ちょっと曇っていたが、荒々しい山並みが美しかった/ランチに食べたソーセージ・セット。なかなかの美味でした。もちろんビールもうまかった!/「私、お酒、弱いんですょ〜」というひろ。ほんとか?
今日の1枚。お借りしたMTBは、思いのままにハンドリングできるキレのいい操作性が印象に残った。次に来たら山道も走ってみたい その後、上ったばかりのワインディングロードを下り、下調べをしていたドイツ料理店へ。ふたりには、上らせてしまった罰としてランチをおごった。しかもドイツから輸入したという芳醇なビール付きで。がんばって運動した後、そして高原のカラっとした空気で、ビールがうまいこと!
酔いがさめるまでは、旧軽井沢銀座のお土産店を覗いたり、アウトレットモールで買い物をしたりブラブラと散歩をして過ごした。この夏、軽井沢へ出かけるなら、ぜひともキャノンデールで最新の自転車を借りて峠越え、ではなく爽やかなサイクリングを楽しんでください。それとひとつ情報を。見晴台には、自家用車、バスでも行けます!?

<堀田貴之のずる休み日記「軽井沢お気軽自転車遊歩」もよろしく!>

(※1)『キャノンデール軽井沢』
http://www.cannondale-karuizawa.com/
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