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山本修二の自転車日記 ママチャリだっていいじゃない。自転車に乗って坂を下れば、ほら気分爽快。ペダルを踏んで前へ前へ。気持ちだけは少年に。自転車に乗って、ジンセイゆるりと楽しみませんか?
第十七話 7月5日更新
大人のマウンテンバイク復権プロジェクト(番外編)最新マシンで、テクニックいらずのダウンヒル
都心から高速道路を使って2時間強。長野県富士見町にある富士見パノラマリゾート(※1)に出かけた。冬の間、スノーボードやスキーのゲレンデとして知られるこの施設。グリーンシーズンには、マウンテンバイクのダウンヒルコースとして、多くのライダーたちに愛されている。ゴンドラに乗り、標高1780メートルまで一気にアクセス。そこから先はレベルに応じて3本あるコース(標高差730メートル)を下るだけ。上り嫌いのボンビバン世代に、とくに人気のあるフィールドだ。
入笠山の斜面を利用して作られたゲレンデ。近隣には温泉もある。スキーのような感覚でマウンテンバイクを楽しめる希少な施設だ 7.2キロも下りが続く林間コースを気持ちよく走った。全身で振動を受け止めマシンを制御するため意外と疲れます
今回出かけたのは、世界一の規模を誇る自転車メーカー『ジャイアント』(※2)のプレス向けの試乗会。最新マシンの性能をダウンヒルコースで思う存分味わえる希少な機会。すべてのモデルに乗ってやろうと意気込み、朝から試乗を開始した。

試乗車はすべて前後輪にサスペンションが装着されている。同じようにみえても、上りも得意なクロスカントリー仕様から、下り専門のダウンヒル仕様まで様々。最近では、下りのスピード感を重視しながら、しっかり上れるジャンルの人気が高まっているそうだ。1本目は、そんな「唄って踊れる」、ではなく「上って下れる」オールマウンテンというジャンルに試乗した。もしものことがあると……。ということでジャイアントの社員であり現役ダウンヒルレーサーでもある及川功申さんが引率してくれた。
辛い上りはゴンドラで。眼下には、上級者コースをハイスピードで駆け下りるライダーたち。ビックリするほど速い!
「後ろからみていて安心でした」と引率の感想を語ってくれた及川功申さん。それって、遅いって意味だったのかなぁ?? ゴンドラの窓からは、八ヶ岳をはじめ、精密機械工場や原村の畑を一望にできる。人工的な施設ではあるが、雄大な景色を望む点も富士見パノラマの大きな魅力だ。約15分ほどで頂上駅に到着。そこから初心者向けのCコースを下った。ほかに上級者向けのA、Bコースもある。初心者コースといっても、林間に刻まれた幅1メートルほどの狭い道が主体。急なカーブや、小さな凸凹が繰り返し、ちょっとブレーキを緩めれば、アドレナリンがドバッと出るほどのスピードを体感できる難コースだ。しかも、今回乗った最新のマシンは、どれも操作性がいい。とくにリア・サスペンションの動きは秀逸で、振動をしっかりと受け止め、フニャフニャとした余計な動きがなく、シャープに走れた。ディスクブレーキもタッチが軽く、必要なときにちょっと握るだけで、瞬時に十分な減速ができる安心の性能だった。
今回は5モデルに試乗したが、ジャンプや下りをメインに高強度に設計されたフェイスというモデルが一番楽しかった。それは、いくらスピードをだしても恐怖感がない安定性、意のままに操れるハンドリング性能につきる。試乗車はチューンアップされた45万円ほどの仕様。重量も20キロちかくある。こんなマシンとそれを買い保管する場所があれば、たいしたテクニックがなくても、山道を走るスピードと爽快感をいとも簡単に楽しめることを悟った。「大人のマウンテンバイク復権」の答がひとつ、あっさり出てしまったような気がした(汗……)。 Cコースは、ほとんどが鬱蒼とした林間だが、時おり抜けのいいゲレンデに出る。景色を楽しみゆっくりと休むといい
プロテクターとヘルメットは、転んでもケガを最小限に抑えるための必需品。このゲレンデには、レンタル用品もある そう、最新の高性能マシンを買い、使用料を払いゲレンデに出かければ、それで十分楽しめてしまうのもまた、現代のマウンテンバイクである。でも、昔ながらのフロントサスペンションだけがついたマウンテンバイクで、えっちらおっちらと、自力で里山を上り下りして、体というサスペンションを酷使して達成感を味わう魅力も捨てがたい。年齢を重ねるに連れ、どうも下りのスピードよりも上ったあとの達成感に悦びを覚えるようになっているためか?

今回の試乗を通して、マウンテンバイクの幅が広がったことを強く感じた。マシンの性能の向上は、私たちのようなおじさん世代や、これからはじめる人にこそうれしいニュースなのです。
今どきのフレームはデザインも美しい。ジャイアントが誇るアルミ加工技術の高さは視覚的にも理解しやすい 今回乗った試乗車の中で一番のお気に入り。『フェイス』という下り系のモデル。価格は451,500円(特別仕様車)。値段を聞いた瞬間、現実に引き戻された
(※1)『富士見パノラマリゾート』 http://www.fujimipanorama.com/
(※2)『ジャイアント』 http://www.giant.co.jp/
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