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日本百名飯016<飽きても飽きない野沢菜のごま油炒め>
野沢温泉の麻釜(おがま)では、野沢菜やほうれん草などを茹でる、洗う、温泉たまごを作るなどなど、地元の人たちがフル活用している(写真=岡野朋之)
人間は飽きる動物である。
美人でさえ、3日で飽きられてしまうのだ。なんとも残酷ではないか……。

飯山の古民家へ越してから、なにかといえば野沢菜ばかりを食べてきた。なんたって南側真正面に見える山麓が野沢温泉で、そこの名物が野沢菜なのだ。

このあたりに住むほとんどの人たちが、自家製野沢菜を漬けている。というわけで、お裾分けがまわってくるのだ。
野沢菜は、秋に収穫した菜の花の菜っ葉を漬けたものだ。温泉のお湯で菜っ葉を洗い、それを塩などで漬け、冬のはじまりとともに漬け上がる。ちなみに、春の菜の花は、飯山地方では野沢菜の花のことなのだ。
秋には、野沢や飯山各地の温泉で、菜っ葉を洗う姿が見受けられる。
緑色があせてきて、味が酸っぱくなってきたら、野沢菜も手を加えどきだ。おすすめは、ごま油炒めだ
北信州のどの家庭にも必ずや冷蔵庫に入っている野沢菜だが、3月ぐらいになるとさすがに飽きてくる。それに、酸っぱくなってきてしまうのだ。
では、そんな野沢菜をどうするか?
もちろん、捨てるわけはない。

人によって、さまざまだ。
サバ缶と煮る。お湯で煮詰めて、酒粕を入れる。炒め物に放り込む。細かく刻んでしょう油漬けにし、チャーハンなどの具とする。
などなど、各家庭では、それぞれが工夫を凝らして、飽きても飽きない野沢菜料理を楽しんでいるようだ。

そんななかでも、僕のいちばんのおすすめは、ごま油炒めだ。
まずは野沢菜を細かく刻む。
つぎに、塩抜き。水で洗うのだ。何度も何度も。
洗ったあとよく絞った野沢菜をごま油で炒める。
ある程度火がとおったら、今度は煮込むように、しょう油とみりんを多めに入れ、さらに砂糖を加えて、水分がなくなるまでとことん炒める。
これで、OK。
冷めたら、味が菜っ葉にしっかりしみこんで、ご飯がいくらでも食べられるお惣菜となる。おにぎりに入れれば、トレッキングの行動食として最高のものとなるわけだ。食べ過ぎが心配になるほどだ。
保存も利く。冷蔵保存でもじゅうぶんだし、冷凍してちょっとずつ食べれば、つぎの野沢菜の季節までもつ。
まずは細かく刻み、水で何度も洗って塩抜きをする
ごま油で炒め(ごま油を使うところがこの料理の最大のポイントである)、しょう油、みりん、砂糖を足す/冷まし、味が落ち着いたら、熱々ご飯にのせて、一気にかきこむべし。おにぎりにも最高
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