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日本百名飯010<関西人の元気の源『ひやしあめ』>
約500ミリリットルの『ひやしあめ』を作るには、だいたいこれぐらいの材料でだいじょうぶ
今年の夏はお腹をこわしてばかりいた。冷たい麦茶の飲み過ぎである。汗をかいては、汗の倍以上も麦茶を飲んでいたからだ。
それで思い出したのが、お腹を冷やさない冷たい飲み物『ひやしあめ(冷やし飴)』である。
関西では、夏の飲み物といえばこれである。町中ではもちろんだが、プールや海では必ずや売っていた。僕が小学生のときは、1杯10円だった。でっかい寸胴なべに入った『ひやしあめ』を、おっさんが柄杓(ひしゃく)ですくって、薄汚れた分厚いガラスコップに入れてくれるのだった。
子どものころ、プールや海では、これしか飲ませてもらえなかった。冷たいジュースやラムネなどは、親に買ってもらえなかったのだ。プールなどでは意外と体が冷えているものだ。そこにまた冷たいものを飲むとお腹をこわす、というわけだ。
そういえば、東京では、まったく見かけないが……。
 
沸騰後少し煮たら、火を止め、ティーパックを入れ、スライスショウガを取り除き、ショウガ汁を入れれば、できあがり。あとは冷やすだけ 作り方は簡単。
なべに水を入れ、薄くスライスした土ショウガと水飴、砂糖を入れる。沸騰したらよくかきまぜながら1分ほど弱火で煮て、紅茶のティーパックを浸し、火を止める。
スライスショウガを取り除き、さらにショウガ汁(おろしたショウガを絞る)を足し、冷やすだけ。
各々の量は、いつも適当に作っているので自信を持ってはいえないが……。
水500ミリリットル、ピンポン玉ぐらいのショウガの塊、砂糖おおさじ2〜3杯、水飴100グラムぐらいか。
出かける前に、冷たいやつをまず1杯。そして、出かけるときには、きんきんに冷やした『ひやしあめ』をステンレスポットに入れていった夏であった
ショウガのスライスを使わず、ショウガ汁だけでもだいじょうぶだ(そのときはおろしショウガを多めに)。
それに、砂糖をはちみつや黒糖、メイプルシロップにかえると、また違った味を楽しめる。ただし、あまり甘味が強いと、べたべたとしつこい味になる。
このように、ショウガと紅茶と甘味さえあれば、作れる飲み物である。水飴はなくてもだいじょうぶだが、名前の由来が入ってないのは寂しいし、水飴なしなら違う飲み物(ジンジャーティ)として考えるほうがいいかもしれない。
それと、できることならチューブに入ったおろしショウガを使うのはやめたい。『ひやしあめ』にとって、ショウガは命なのである。ショウガにだけはこだわりたいものだ。
また、ミルクティーにしても美味だ。ただし、『ひやしあめ』の味に懐かしさを求めているなら、ミルクは入れないほうがいい。

風邪気味のときには、これを熱いままを飲む。熱いものは、関西では『あめゆ(飴湯)』と呼んでいた。
どうやらショウガには体温を内側から正常に保つ作用があるようで、お腹を冷やすことがない。『ひやしあめ』のことを思い出してからは、どこへいくにもこれをポットに入れて持ち歩いた夏だった。
冷え性なので冷たいものは苦手、でも暑いから冷たいものが飲みたい……、という女性にも最適な『ひやしあめ』なのだ。
もしそんな女性がいたら、今度、作ってあげよう!
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