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ダウンについて(知っていても、知らなくてもいいこと)
たとえば、摂氏マイナス29度対応という優れた防寒性をもつ寝袋、ザ・ノース・フェイスのSOLLAR FLAIRE ENDURANCE(¥82,950)であれば、カタログには以下のように書かれている(ダウン素材のスペックのみ抜粋)。
〈中綿〉=800+フィルEUグースダウン(ダウン80%、その他の羽毛20%)

まずは、『800+フィル』。
フィル(フィルパワー、フィリングパワーともいう)とは、ダウンの反発力(復元力)を数値で表したものだ。1オンス(約28グラム)のダウンを圧縮し、それが何立方インチ復元するかを、一定の温度、湿度の条件下で測定したものだ。数値の高いものほど、空気包含力があり、大量に含まれる空気の断熱効果により保温性にも優れる。
800+フィルは、800フィル以上という意味で、現行のダウンのなかでは非常に良質のものといえる。
一般的には、550フィルパワーで高品質とされ、700〜900フィルパワーのものがもっとも良質といわれている。
水鳥の胸部にある綿毛で、この羽枝の数が多く、産毛が残ったボール状のもの(タンポポの綿毛のような形)をダウンボールと呼んでいる。軽く、柔らかく、また、この形状から多くの空気を含むことができるので、保温性、透湿性に優れている(写真提供=ザ・ノース・フェイス)
続いて、『EUグースダウン』とは、ヨーロッパのグースダウンだという意味である。
ダウンは、ガチョウ(グース)やアヒル(ダック)などの水鳥から採るのがふつうだ。
フォアグラを目的として育成されるグースに比べ、食肉を目的とするダックは、羽毛(ダウン)がじゅうぶんに大きくなる前に食用とされるため、一般的にはグースダウンのほうがいいといわれている。
成熟したグースからは、空気包含力に富む大きなダウンボールが採れるのである。

ダウンのおもな産地は、ポーランド、ハンガリー、チェコ、ドイツ、フランス、イギリス、アイルランドなどのヨーロッパ、アメリカとカナダ、アジアでは中国、台湾、韓国など。なかでも、中国は世界最大の生産国である。
基本的には、緯度の高い寒冷地や寒暖の差が激しい地域で生産されたダウンほど、良質といわれている。
また、ヨーロッパでは、羽毛採取やフォアグラ目的に飼育されるグースが多く、良質なダウンを生産している。

そして、『ダウン80%、その他の羽毛20%』は、羽毛の種類だ。
ダウンは、水鳥の胸部にある綿毛。産毛が残ったタンポポの綿毛のような形をしているものをダウンボールと呼んでいる。
軽く、柔らかく、その形状から多くの空気を含むことができるので、保温性、透湿性に優れている。
その他の羽毛とは、スモールフェザーがほとんど。水鳥の腹部などに生えている幹羽軸がある毛のことだ。そのなかでも、長さが6.5センチ以下の柔らかいものをスモールフェザーと呼び、弾力性を増す目的で、ダウンと混合して使用する。
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