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寝袋のありがたさが身にしみる季節
冬はこたつに入っているのがいちばんだが、それでも出かけたい、という衝動に駆られるときだってあるのだ。
この季節のテント泊では、寒さ対策がもっとも重要となる。その対策の上位に位置するのが、寝袋(スリーピングバッグ)選びである。夏なら、ホームセンターで売っている安物でもいいが(もっとも、夏の暑いときの寝袋は枕としてしか使えない)、気温が摂氏10度以下になるようなら、寝袋のことを真剣に考えるほうがいい。
しかし、構造、素材、重量、価格、とどれをとっても寝袋選びはむずかしい。
寝袋には、快適に過ごせる温度の基準値というものがある。まずはここをチェックすることだ。カタログや寝袋本体に、『-15℃』『15F/-10C』などと書いてあるアレである。ただし、この基準値は購入時の目安となるが、数字をうのみにしてはいけない。ガイドラインとして考えることだ。快適かどうかは、湿度や風や標高や体調などによって違ってくる。また、メーカーによっても差があるし、個人差はもっと大きい。
はじめてであれば、ワンランク上のものを選ぶようにするしかない。寒さはがまんできないが、暑さはなんとかなる。

寝袋の中綿の素材は、自然素材であるダウンと化学繊維であるシンセティックとの二種類が主流だ。しかし、冬の寝袋となると、軽量コンパクトになるダウンが圧倒的。化学繊維のもので摂氏マイナス10度対応のものを作ると、かなり大きくなってしまうのである。 ただ、ダウンにも種類とグレードがある。これがくせ者なのである。ダウンだからいい、というわけではない。
これについては、別項(ダウンについて)で説明しよう。
これが寝袋のグレードを知ることのできる数字。写真は、ザ・ノース・フェイス(※)HIGHTAIL900(¥50,400)。摂氏マイナス10度対応で、900フィルパワーのダウンを使用している
防水透湿素材のカバー(左)に、ダウンの寝袋、それに肌触りがいいシルクのインナー(右下)。三位一体の寝袋システム 寝袋をより深く使い込みたいなら、レイヤードを重視することだ。
寝袋本体に、アウターとインナーを組み合わせるのである。
アウターにはゴアテックスなどの防水透湿素材のものがいい。この1枚のファブリックだけで、暖かさがぐっと増す。
インナーには、シルクのインナーが軽く肌触りがいい(値段は高いが……)。インナーは暖かさをサポートしてくれるばかりか、洗濯の面倒な寝袋本体を、汚れからも救ってくれる。

寒いからレイヤードを、といっても、寝袋同士を重ねないことだ。同じサイズの寝袋を重ねると、それぞれの暖かさの源であるロフト(断熱の役目をするデッドエアのスペース)がつぶれてしまい、ぜんぜん暖かくなく、さらには窮屈な思いをするだけなのだ。

※ザ・ノース・フェイス
http://www.goldwin.co.jp/tnf/
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